おーえる放浪記

毒親から離れ、色々なところを転々としています。ミスiD2019ファイナリスト。Twitter@MC88009062

『ちょうどいいブス』より『ちょうとよくない美人』のススメ

「君は顔はいいけど、愛嬌がないからモテなさそう」

三年前、ガチャガチャとした会社の飲み会の席で、酒臭い息を吐く上司の口から出た言葉だ。

 

私は上司にお酒を継ぎながら苦笑いをして心の中でこうつぶやいた「うるせーおっさん。お前に愛嬌ふりまきたくねーだけだよ。」

 

そして、その上司は私の同僚であった女性社員にこう続けた。「君は顔がキレイじゃないけど、愛嬌があってモテそうだよね。俺好きだもん。」

 

昨今、とある女性芸人の著書「ちょうどいいブスのススメ」がドラマ化するとのことで炎上しているが、私は「ちょうどいいブス」というワードに対して思い出すことは先程の飲み会での一幕である。

 

おそらく、一部の女性が「ちょうどいいブス」を目指す理由は「そういう態度のほうが男性に気に入られるから」だと思う。

 

男性上司が言っていた「君は顔がキレイじゃないけど、愛嬌があってモテそう」はつまり「ちょうどいいブス」なのである。

 

日本は女性管理職の割合が全体の10%にも満たない男性社会である。当然、会社に入れば男性の上司が圧倒的多数で相当仕事ができるか、そうでなければ男性にいかに取り入るかしないと生きづらいところがある。そういうところが「ちょうどいいブス」を目指す女子を産んでいるのだと思うのだが、

 

私はどちらかというと「ちょうどよくない美人」である。 笑

 

自分で美人というのは少し気恥ずかしいのだが、「ちょうどいいブス」とは真逆な存在だと思うのであえてそう名乗ろう。

 

正直、「ちょうどよくない美人」は生きづらい。男性上司から嫌われるし、仕事できないと「可愛げがないし仕事もできない」と言われるし、モテないし生きづらい。

 

下ネタや見た目ディスをされても「もぉひどぉい〜」と笑顔でいられない。

 

ただ、その先に幸せが待っているかはまた別だ。

 

実は私にも「ちょうどいいブス」をやっていた時期があったのだが、その時は本気で「女は若さが要!気遣いできて当然!」だとか考えてた人間だった。

 

そして男性を見下していた。「男なんてこんなもんだろう」と計算しつつ、「ちょうどいいブス」を演じてあげていた。

 

ただ、演じることって疲れるから、心の何処かで「ちょうどいいブス」であることに息切れする。

 

だから「ちょうどいいブス」をやめたのだが、今は「ちょうどよくない美人」である自分の方が自尊心が保ててるし、俄然愛せる。

 

女が自分を卑下しないと男性の気をよくさせられないのは恐らく、能力も見た目も自分より少し下でないと自尊心を保てないという大変情けない男性の性分を浮き彫りにしていると思うのだが、

 

そんなのってアホらしくないか。付き合わなくていいと思うのだが。

 

だからみんなも「ちょうどよくない美人」目指そうぜって話。

 

🎄メリークリスマス🎄